スギ花粉症またはダニアレルギーに対する治療法です。アレルギーの原因であるアレルゲンを長期投与することで、体をアレルゲンに慣らし、長期にわたって鼻や目の症状をおさえたりやわらげたりします。抗アレルギー薬などによる対症療法とは異なり根本的な体質改善が期待できる治療法です。治療前に血液検査でスギまたはダニに対してアレルギーがあることを確認する必要があります。

1日1回薬を舌下投与します。治療期間は3年～5年が推奨されています。その後は治療を終了しても長期にわたり効果が持続します。

この治療で約8割の方で症状が改善し、そのうち約２割の方はほとんど症状がなくなります。ただし治療が無効の方も2割ほどおられます。早ければ数ヶ月で効果が出てきます。

治療終了後何年かすると症状が出てくる方もいますが再度舌下免疫療法を行うと比較的速やかに効果がもとにもどります。

副作用としては投与部位である口腔内の腫れ、痒みなどが最も多くみられます。特に、投与開始初期のおよそ1ヵ月間に多くみられます。これらの副作用は投与後数時間で自然に回復することが多いです。また、非常に稀ではありますがアナフィラキシーなど重篤な症状が起こる可能性もあります。アナフィラキシーと考えられる症状が発現した際は、直ちに医療機関を受診するなど迅速な対応が必要です。また喘息、悪性腫瘍、自己免疫疾患等のある方は治療を受けられないことがあります。